こういう星の元に生まれたのかもしれない

海外生活から得た知識・ワーホリ・その他諸々についてPeppa Pigをこよなく愛す女が筆跡中。

短気な自分と向き合う。効果のあったアンガーマネジメント

皆さんは自分の欠点を知っていますか?

 

ダメだと分かっていてもそう簡単には克服出来ない欠点。タイにとってそれが「怒り」でした。

 

今まで生きてきて、何度この「怒り」の感情によって、物事が複雑になり、振り回されてきたことか分かりません。それくらい「怒り」の感情は厄介で、タイを苦しめてきました。

 

どうやったら「怒り」をコントロールして、自分や周りをハッピーにする事が出来るのか。そこで出会ったのがアンガーマネジメント。

 

今回はタイの人生を変えた、アンガーマネジメントについて詳しく書いていきたいと思います。

 

 

「怒り」の感情から解放されたい!

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タイがアンガーマネジメントを知るきっかけになったのはオーストラリアにいる時。元々短気な性格は自分で分かっていましたが、カッとなった時に自分をコントロールする事が出来ず、感情のままに怒り狂っていました。

 

でもふと、「怒り」の感情に支配されすぎている自分がすごくしんどくなった瞬間を迎えたんです。怒っている自分が、自分でしんどいと感じ「自分でもこんなにしんどいんだから、周りはもっとしんどいに違いない」と気が付きました。

 

極度の「怒り」の感情は、自分も周りもアンハッピーにしていると。

 

それに気が付いた時、自分が自分で嫌になりました。感情をコントロール出来ず、周りに当たり散らして、人間関係を悪化させて。こんなのはもう嫌だ、解放されたい、と思うようになったのでした。

 

どうしたら短気を治せるのか?些細な事でカッとならないようにするにはどうしたらいいのか?ネットで調べまくりました。そこで出会ったのが、「怒らないようにする」のではなく、まずは「怒り」をコントロールする事から始められるアンガーマネジメントでした。

 

アンガーマネジメントって何?

アンガーマネジメントとは怒りの感情をコントロールする心理療法プログラムで、簡単に言えば「自分の怒りのタイプを知り、怒りと上手に向き合う」という方法で怒りをコントロールする方法です。

 

人は「怒り」の感情を持った時に我を失います。冷静でなくなる事によって周りが見えなくなり、周りに当たり散らしたり、嫌な思いをさせたり。

 

その怒りの感情を冷静に分析する事により、管理(マネジメント)していくという事です。

 

アンガーマネジメントのやり方とは?

アンガーマネジメントのやり方は以外に簡単。細かいやり方は色々あるみたいですが、今回はタイが調べた時に知り、実践した方法を紹介したいと思います!

  

怒った内容を見つめ直して怒りの種類を知る!「怒り日記」

これはとってもシンプルで、特に日記をつける事が日課になっている人なら尚更簡単だと思います。そう、「怒り日記」をつけるんです。

 

怒りを感じた時の事を後から思い出し、日記風に記していくやり方。

  1. 怒った日の日付
  2. 誰に対しての怒りだったのか
  3. 怒るキッカケとなった内容
  4. 怒りを3段階評価

この4点を日記風につけていくだけです。

 

最後のステップ4の3段階評価とは、その怒りがどのレベルだったのかを表すための目安です。あなたの「怒り」を1〜3段階のレベルがあるとし、その出来事はどのレベルに値する「怒り」だったのかを決めて下さい。

 

ちなみにタイの場合はイラッとした程度は★、激怒は★★★のように、★の数で怒りのレベルを評価していました。

 

 

タイのリアル「怒り日記」!ルームメイトのスペイン人と・・・

「怒り日記」のやり方がイマイチよく分からない方の為に、最近のタイの出来事をリアルに「怒り日記」にしてみたいと思います。

 

最近イライラしたのは、まさにこのコロナの状況。

 

ベルリンは今、外出自粛でスーパーと薬局のみ買い物は許されていますが、娯楽での人との接触を禁止されています。出歩くのも、2人以下で家族(または同居人)以外は禁止。

 

タイの働いている場所はレストランなので、3月後半から営業禁止になり仕事が出来ない状態です。仕事も奪われ、おまけに同居人以外との人との接触が禁止。外にも出る事が出来ない為、ずっと家にこもっているしかない状況。流石にストレスが溜まりますよね?

 

しかしタイのルームメイトのスペイン人は公務員という事もあり、仕事に行かなくても収入がある上、彼女を自宅に呼んで毎日ホリデー状態!仕事はしょうがないとして、上記の状況である為もちろん訪問者を呼ぶことは禁止されていますが、彼らはお構いなし。

 

タイは収入がないため、出来るだけ節約生活&誰とも会えない&室内隔離。

 

彼は毎日恋人と過ごせる上に給料も入る。毎日パーティー状態。

 

このフェアじゃない状況にかなりイラついていたのですが、誰のせいでもない。そう思って自分を抑えていたのですが、事件は起こりました。

 

キッチンでお互い顔を合わせた時、「ずっと家にいるからストレス溜まってる」という話をしたんですね。するとカップルはタイに言いました。

 

「外に出ればいいじゃないか!外で人と会うことは禁止はされてないだろ?」

 

 

この怒り日記はかなりリアルで、こんな感じ。

 3月25日(水曜日)

【誰に対してか】ルームメイトのスペイン人に対して。

 

【内容】

コロナでみんなが外出自粛で家にこもりっきりにならなければいけない状態の中、彼女を連れ込んで毎日パーティー。自分は収入もあるし、ホリデー気分で本当にウザい。

 

【怒りのレベル】

★★★

 

自分たちがしていることを悪びれることもなく、オマケにタイが間違ってるような言い方をされた事にカッチーン。

 

この日は本当に2人の顔を見るのが無理で、部屋にずっとこもっていました。

 

 

「怒り日記」を見直して自分がどんな事で「怒り」を持つのかを検証!

上記の怒り日記の内容から、当時のタイはどんなポイントで腹が立ったと思いますか?

 

この時のタイのポイントは、フェアじゃない状況がポイントでした。

 

もちろん彼らがタイに言った一言にもムカつきましたが、それより「自分は収入もなく、1人で過ごしているのに対して、ルールお構いなしで王様の様に暮らしている彼。」の状況に納得がいかなかった。

 

「怒り」という一言で表してしまうのは簡単ですが、怒りの感情の下には「こっちはこんなに辛い思いをしているのにズルい!」という「嫉妬」が隠されていたんです。

 

それに気が付いた時、「このコロナの状況で生活が楽じゃないのは誰のせいでもない。補助金をもらえないのも、今まで税金を払ってこなかった自分が悪い。」

thaiism.hatenablog.com

 

そう冷静に考えた時、これはそこまで怒る事だろうか?とふと考え直し、「コロナの状況で人を招くことは間違っているし怒って正解だけど、他の点は彼が悪いわけじゃない」と見つめ直す事によって、怒りのレベルを「★★★→★」にする事が出来たはず。と反省しました。

 

誰にぶつけても仕方のない嫉妬を、彼に感じるのは人として間違っている、と感じたからです。

 

このように「あぁそうか、怒りを感じるポイントに嫉妬の感情があるんだ」と自分の怒りのポイントが見えてくると、コツコツ続けて行く内に物事が少しづつ冷静に見えるようになってきました。

 

怒ってしまった当初の怒りが抑えられなくても、自分の怒りを後から見直すことで、少しづつですが自分の怒るパターンが見え、自分がどんなことに怒りを感じるのかを知ることで、自分を知ることにも繋がります。

thaiism.hatenablog.com

 

 

期待のしすぎによって作り上げていた怒りの感情

「怒り日記」を続けて1年ほど経った時、自分の怒るポイントの中に面白い発見を見つけました。

 

自分の「怒り日記」の中で1番多かった「怒りの原因に繋がる感情」の中に、人に期待をし過ぎている自分に気が付いたのです。

 

誰かに対して怒った時、そのほどんどが自分が勝手に相手に期待をして、勝手に裏切られた気になっていた自分がいました。

 

例えるなら、「自分が期待していた言葉を相手がかけてくれなかった時」や「自分が期待していた結果にならなかった時」

 

上記のスペイン人の例でいうと、「タイの状況を分かっているくせに、タイの目の前でパーティー三昧なんて。少し考えてみたらわかるでしょ!?こっちの気持ちも考えてよ!」 という要望、そして「タイの状況を考えたら分かるはず」という勝手な期待。

 

彼女とハッピーハッピーな状態で、タイの事なんてこれっぽっちも考えられる隙間がない彼に、タイは勝手に期待をしてしまっていたのです。

 

期待とは勝手にこっちが相手に押し付けてしまうことであって、相手は知ったこっちゃありません。相手も自分と同じで、自分が中心に世界が回っているはずですからね。

 

「自分が勝手に相手に期待→怒る」というサイクルは、いうならば自分で怒るキッカケを作っているも同然!相手に期待し過ぎた自分が悪いんです。

 

このサイクルに気が付いた時から、タイの他人に対する期待感が少しづつ減っていき、何か起こった時に、怒りの感情の前に「期待した自分がバカだった」という数秒間を挟めるようになりました。

 

沸点が高いのは相変わらずでしたが、カッとなった時にその数秒間が入る余裕が出来、以前より沸点が少しづつ低くなっているのが自分でも分かるように。

 

やっぱり自分を知る、という事がものすごく大切なんですね。

thaiism.hatenablog.com

 

 

長年の人生の中で課題だった「怒り」からの解放

アンガーマネジメントを続けて、今では5年目になります。もう「怒り日記」はつけていませんが、日記に起きたことを記しながら自分と向き合う事は欠かさずに続けています。

 

今では自分を少しづつ知るようになり、昔とは比べられないくらい変わりました。

 

自分でも信じられないくらい、しばらく怒っていません。

 

「怒っても仕方がない事」「嫉妬心」「人に期待をし過ぎていた自分」、短気だった自分に隠れていた自分も知らなかった自分を発見し、生きるのが少し楽になりました。

 

まだまだ怒りっぽい部分が完全になくなったわけではありませんが、頭の中で整理する時間を設けられるまでになった自分は本当に変わったと思います。

 

 

短気な性格は持って生まれたもの。でも変えられる! 

紹介した「怒り日記」以外にもアンガーコントロールの方法はいくつかあると思います。タイも「怒った時に6秒数える」方法も試しましたが、そもそも怒った時に6秒数えられるようなタイプではなかったため効果ナシ。

 

怒ったその時ではなく、未来の怒りを少しでも減らすよう繋げるこの方法を試し、自分にあっていたので効果が出ました。

 

すぐにではなく数年かかりましたが、今では本当に実践して良かったと思っています。もちろんアンガーコントロールだけではなく、色んな人との出会い、人生経験なども影響してのトータルの効果ですが。

 

タイは物心ついた時からずっと怒りっぽく、いつもストレスを溜めていましたが、そんな自分を変えることができました。

 

生まれつき完璧な人間はいませんし、怒りっぽい自分も悪ではなく、自分が少しでも生きやすいように自分の為にアンガーコントロールをする、それだけの事。

 

少しだけ沸点が低くなるだけであなたの周りも、あなた自身も楽になるのなら、やってみる価値はあるのではないでしょうか?